木次線の活性化に対し、広島県側と米子支社の奮起に期待したい

 三江線に関してもそうなのですが、島根県側は地元で鉄道を盛り上げようと言う機運が高いのですが、広島県側は冷めています。木次線が通る地域は、昔は出雲の国であり、三江線が通る地域は石見の国というように、同じ島根県内でも国が違っていました。それでも鉄道活性化に対する情熱は、どちらも高い状態です。また鳥取県も、山陰本線鳥取〜米子間の高速化工事の費用を補助するなど、鉄道インフラの改善に前向きな姿勢が見られます。
 広島県の場合、三江線以外に木次線もあれば、福塩線の府中〜塩町間や芸備線の三次〜新見間など、今後の鉄道存続が危ぶまれている線区があるため、集中しづらい面は確かにあると思います。芸備線の広島〜三次間は、軌道強化を行って高速化させる区間です。また三次〜備後落合間も、帝釈峡という観光地もあることから、もっと積極的に活性化に取り組んで欲しいと思っています。そう言えば、広島県が地元の鉄道インフラの改善に補助を行ったという話は聞いたことがありません。
 JR西日本は、閑散線区の運行本数を徹底的に間引いていますが、間引くことによる経費の減少分よりも、安心・信用を失ったことによる減収分の方が多いと思います。第三セクター鉄道の公募社長は、輸送密度が500人程度の路線を運営しているが、1列車当たり5名程度の利用者しかいなくても、1時間当たり1本の運行頻度を維持することに必死です。
 三江線木次線芸備線の備後落合〜新見間や福塩線の府中〜塩町間などは、1時間当たりに1本の運行頻度を維持することは困難かもしれませんが、せめて2時間あたりに1本の運行頻度は維持するようにして欲しいですね。この点は、是非ともJR西日本の経営者の方々も見習って欲しいと思っています。
木次線の活性化ですが、木次〜米子間は増発すれば利用者は増えると思います。「奥出雲おろち号」も、米子〜備後落合間で運転させるだけでなく、「サンライズ出雲号」と接続させるなど、いくらでも対応策はあります。そうすることで東京・横浜からの利用者の増加が期待出来ます。
 さらに木次〜米子間に直通の快速を5往復/日当たり設定すれば良いでしょう。そうすることで木次線だけでなく、山陰本線の活性化にも貢献します。
木次線に関しては、山陰の経済の中心である米子に近いことから、三江線よりも利用者が増やしやすいと思います。米子支社の積極策に期待したいと思います。また芸備線の活性化に対する広島県側の奮起も必要だと思います。最初に、「奥出雲おろち号」が運行されるのであれば、備後落合駅構内でかつての名物であったおでんうどんを復活販売させるなど、草の根的な活動でも良いから始めて欲しいと思っています。広島県側の奮起に期待しています。