信楽高原鐵道を復旧させるために

信楽高原鐵道が9月16日の台風による集中豪雨で、橋梁の橋脚が流されたため、不通の状態が続いており、未だ復旧の目途が立っていない。信楽高原鉄道は、旧国鉄の信楽線から転換された第三セクター鉄道である。 転換後の暫くは黒字経営を続けたが、1991年5月…

寝台特急「あけぼの」の廃止について

寝台特急「あけぼの」が、来年3月のダイヤ改正で廃止されることが、新聞で報道された。理由は車両の老朽化であるという。確かに使用されている24系客車は、製造から40年程度経過しており、老朽化が進んでいる。 だが寝台特急「あけぼの」は、庄内地方や羽後…

「ななつ星in九州」の運転開始と、ブルートレインへのフィードバック

10月15日にJR九州が企画した豪華寝台列車「ななつ星in九州」が運行を開始した。全車A個室だけで編成された列車は、既に「カシオペア」で実現していたが、「ななつ星in九州」は全車が“スイート”以上の高級A個室寝台で構成される。そのため車両の表記も「マイ…

木次線の活性化に対し、広島県側と米子支社の奮起に期待したい

三江線に関してもそうなのですが、島根県側は地元で鉄道を盛り上げようと言う機運が高いのですが、広島県側は冷めています。木次線が通る地域は、昔は出雲の国であり、三江線が通る地域は石見の国というように、同じ島根県内でも国が違っていました。それで…

鉄道ジャーナル・鉄道ファン共に夜行列車を紹介しています

今月の『鉄道ジャーナル』『鉄道ファン』ともに夜行列車がテーマとして取り上げられています。特に『鉄道ジャーナル』では、デビューから24年が経過しても未だに人気が衰えない「トワイライトエクスプレス」について紹介されています。 「トワイライトエクス…

MM会議に参加して

仙台市民会館で、7/12〜7/13まで開催された第8回日本モビリティー・マネジメント会議の会場の看板と私のポスター報告。 名古屋と仙台とでは、10℃以上の気温差があったことから、前日から風邪を引いてしまった。熱があったため、風邪薬を服用して報告を行う…

エコノミークラスからビジネスクラスへのアップグレード

ブログの趣旨からズレてしまうが、今回はエコノミークラスからビジネスクラスへのアップグレードについて述べたい。 エコノミークラスからビジネスクラスへのアップグレードを望んでいる人は非常に多いが、それには以下のようなコツもある。 ①スーツ姿で搭乗…

北陸新幹線開業後の並行在来線

昨日、富山市で北陸新幹線開業後の並行在来線問題について考えるシンポジュームが開催された。 まず最初に富山高等専門学校の岡本勝規准教授から、「アンケートなどの現れた利用者が望む並行在来線」というタイトルで報告された。 沿線住民は、JRで経営しよ…

YOKAROバスという会員制バスの問題点

九州では、「YOKARO」という胡散臭いバス事業者が出現しているそうです。ツアーバスとは異なり、会員制を採用しているのが特徴である。年会費5,000円(ネット予約以外は5,500円)を払い会員になると、7路線ある自社の全線が乗り放題になるという、常識で考…

JR東日本が2016年に導入する豪華寝台(クルージング)列車の概要

JR東日本が2016年に導入を検討している豪華寝台列車(クルージング列車)の概要を公表した。 超豪華列車であるが電車方式となる。電化区間は架線から集電を行い、非電化区間は自車に搭載された発電機で発電した電気でモーターを駆動させて走行する。そのため…

枚方LRT推進会で中川(大)教授の講演を聴きました

5/26に枚方LRT主催で、ラポール枚方の大研修室において、京都大学大学院教授の中川(大)先生による「都市交通政策の新しい潮流とLRT」という講演を聴く機会を得た。 中川先生の講演は、何時も印象に残る言葉が 多い。今回も以下のような言葉が印象に残った…

大阪市長の公共交通に対する認識

大阪市営地下鉄開業80周年(1933年に御堂筋線の梅田〜心斎橋間が開通)を記念して大阪市役所の前に、5/24まで開業当初の100系車両が展示されていた。開業時は1両編成で運転されたが、東京の地下鉄が空気ブレーキしか装備していなかったのに対し、大阪は空電両…

クルマ社会を問い直す会主催の「道路を作ると日本はおとろえる」という講演を聴く機会を得ました。

4/27の15:30から、クルマ社会を問い直す会の主催で、下北沢にある北沢区民会館で服部圭郎教授による「道路を作ると日本はおとろえる」というタイトルの講演が実施された。 服部先生のお話の中で、道路建設と商店街の衰退を取り上げれている。商店街関係者は…

両備グループによる地域公共交通総合研究所の創設に関して

2013年4月4日に、両備グループの社長である小嶋光信氏は、地域公共交通総合研究所の創設の趣意書を公開した。小嶋氏が、このような研究所を創設した背景として、地域公共交通の著しい衰退がある。その原因として、2000年の鉄道事業法の改正による規制緩和…

サーベランス証券による西武HDに対するTOBへの怒り

西武鉄道の再上場の条件としてサーベランス証券が廃止を提案した西武秩父線のローカル列車に乗車した。 秩父線の開業は1968年頃と比較的新しく、トンネルなどが多い線形である。数年前まで秩父で産出する石灰石を輸送するため、貨物列車も設定されていたが、…

北総線運賃値下げ裁判の判決と今後の課題-交通基本法の早期制定の必要性ー

千葉県北西部を走る北総鉄道は、非常に運賃が高いことで有名である。首都圏の大手民鉄の約2倍の水準にあるという異常さだ。第1期の開業は、1979年3月9日であるから、第一次オイルショックの後である。確かに物価の高騰などがあったため、建設費も当初の…

人と環境にやさしい交通をめざす会in新潟で、近鉄内部・八王子線のBRT化への反対と、北総線の割高運賃の是正について報告しました

3/16に人と環境にやさしい交通をめざす会in新潟が開催されました。午前中は5つのセッションに分かれて研究報告会が実施され、午後からは京都大学大学院教授の土井勉先生の基調講演に続き、公共交通活性化に関するパネルディスカッションが行われました。 午…

第3回交通まちづくりシンポジュームに参加して和歌山の鉄道の現状を学びました

3/9に和歌山地域経済研究機構の主催で、第3回交通まちづくりシンポジュームが、和歌山市勤労者総合センターで開催された。 私は、和歌山県の交通と観光を考えることを主眼としているが、和歌山線についても触れられるため、参加することにした。 和歌山線は…

スクールバスによる通学困難者の救済を試みる茨城県の高校

2月の中頃、鉾田第一高校を取材した。理由は、茨城県の鉾田第一高校と鉾田第二高校が、2012年12月から共同で運行を開始したスクールバスの状況を知りたかったためである。鉾田第一高校及び鉾田第二高校は、かしてつ代替バス応援団に関与する高校である。そ…

「トワイライトエクスプレス」のB寝台“シングルツイン”の現状と今後への提案

2月の中頃、札幌から大阪まで「トワイライトエクスプレス」のB寝台“シングルツイン”に乗車した。「トワイライトエクスプレス」も、1989年のデビューから24年を経過する。種車である24系客車は、新製から40年近くなるが、内装はリフレッシュされているため、…

今では珍しい「北斗星」の開放型B寝台車を利用した現状

先日、上野から札幌まで久々に寝台特急「北斗星」を利用した。金曜日であったこともあり、開放型寝台車に若干の空席があった以外は、ほぼ満席だった。「北斗星」もデビューから25年以上経過するため、車両の乗り心地の面では、「カシオペア」には及ばないが…

周遊きっぷの廃止と青春18きっぷの行方

今年の3月末で、周遊きっぷが廃止される。理由は、利用者が少ないからだ。周遊きっぷは、1998年にそれまで発行されていたワイド周遊券やミニ周遊券を継続する形で販売が開始された。従来のワイド周遊券やミニ周遊券のようにレディメードではなく、出発駅か…

松山〜小倉間のフェリー航路の存廃問題

自民党が2009年に実施した高速道路料金休日1,000円の影響は、フェリー会社に大きな打撃を与えた。 フェリーさんふらわあ(大阪市)は、2013年1月23日に小倉〜松山観光港間の運航を同年3月末で中止すると発表した。4月以降は地元の松山を拠点とする石崎汽…

安倍内閣の10年間で200兆円の大型公共事業の是非

安倍内閣は、デフレ脱却と経済成長を目的に10年で200兆円の大型公共事業を実施する考えである。昨年11月に中央自動車道の笹子トンネルの天井崩落事故が発生したことにより、老朽化した社会インフラの安全性が疑問視されるようになったことは確かである。 筆…

安倍内閣の2020年までに、1990年度比でCO2の25%削減を撤回させる計画について

安倍内閣は、水面下で民主党時代に国際公約した「2020年までに、1990年度と比較してCO2を25%削減する」という約束を撤回させる考えである。このようなことを実施されると困るのが、日本経団連だろう。彼らの言い分は、それによりデフレが酷くなるという。 し…

銚子電鉄の「ぬれ煎餅」を中心とした食品事業

銚子電鉄と言えば、今では「ぬれ煎餅」に代表されるように食品事業が会社の屋台骨になっている。ぬれ煎餅は、素焼きした煎餅を出し汁に数十秒潜らせて製造する銚子に伝わる伝統的な煎餅である。 普通の煎餅とは異なり、湿ったような食感が特徴であるが、大手…

臨時急行「きたぐに」は盛況でした

先日、新潟から大阪まで臨時急行「きたぐに」に乗車した。1年前は、A寝台車も連結されて定期列車として走っていたため、多客臨への格下げは正直言って寂しいが、583系電車が頑張っている姿に敬意を表して乗車した。 今回は、新潟〜柏崎までは100km未満であ…

近鉄内部線・八王子線を存続させる便益

近鉄が2012年8月に、内部線と八王子線のBRT化を表明した。未だ正式に廃止届は出していないが、水面下では廃線に向けて動いていることになる。 以前もこのブログで書いたが、内部線・八王子線は1日当たり1万人の乗降がある線区であり、輸送密度も3,000人程…

星晃氏のご逝去に対し、心からお悔やみ申し上げます

今月の8日に、新幹線0系電車や151系電車、583系電車、10系・20系客車などの名車を開発なされ、旧国鉄の副技師長を勤められた星晃氏が永眠された。星氏は、旧制の東京大学工学部を卒業され、旧運輸省(国鉄)に入省された後、電車・客車の設計・開発に関ら…

民主党の「高速道路無料政策」と自民党の大型公共事業復活

12月16日に衆議院選挙が実施される。今回の選挙は、12の党が入り乱れた混戦であり、かつ第三極が「みんなの党」「日本維新の会」「日本の未来」と3つもある。選挙の争点は、消費税増税の是非、TPPへの加盟の是非、原発を温存するか否かであろう。 今回の選…