江若交通の自転車が積載できるラックバス

 以前、日本中央バスの自転車の車内持ち込みを紹介したが、今回は滋賀県大津市で運行されている江若交通のラックバスについて紹介したい。ラックバスとは、バスのフロント部分にラックがあり、自転車が積み込めるバスである。関東地方では、神奈川中央交通が実施している。
 江若交通で実施しているのは、「日吉台線」である。この路線は、JRの比叡山坂本駅を起点に日吉台市民センター前を経由して、日吉台4丁目、日吉台3丁目を経由して、再び日吉台市民センター前を経由して、JRの比叡山坂本駅に戻るルートである。日吉台市民センター前〜日吉台4丁目・日吉台3丁目〜日吉台市民センター前の間がフリー降車区間になっており、バス停以外の区間でも自由に降車できる。運賃は、比叡山坂本駅日吉台市民センター前・北2丁目・古墳前・日吉台1丁目間が170円であり、比叡山坂本日吉台4丁目・日吉台3丁目間が190円となっている。支払いはICOCAなどの非接触式乗車券でも可能である。
 古墳前を出たバスは、急な上りこう配となり、この勾配は日吉台3丁目まで続く。日吉台3丁目を過ぎると、日吉台北2丁目までは、急な下りこう配となる。そのような地形であるから、日吉台4丁目や3丁目のバス停付近に住む人は、比叡山坂本駅の付近にある平和堂というスーパーマーケットへ買い物に行く際は、下り坂となるため自転車を漕いで出掛けるが、復路は急な上りこう配となるため、このようなラックバスは有難い存在である。
 ラックに自転車を積載しても、別途の料金は不要であるが、ラックバスとして運行されるのが、10:00〜16:00までである。これはラックには自転車が1台しか積載できない上、朝夕は車内が混雑することも影響している。
 このようなバスは、沿線に急こう配がある住宅地や山間部などで実施すると良いかもしれない。