「トワイライトエクスプレス」のB寝台“シングルツイン”の現状と今後への提案

 2月の中頃、札幌から大阪まで「トワイライトエクスプレス」のB寝台“シングルツイン”に乗車した。「トワイライトエクスプレス」も、1989年のデビューから24年を経過する。種車である24系客車は、新製から40年近くなるが、内装はリフレッシュされているため、全車A個室の「カシオペア」よりも豪華である。また2月の平日であるにも関わらず、B寝台コンパートメントを除けば、ほぼ満席だった。
 このように人気のある「トワイライトエクスプレス」であるが、2014年の北陸新幹線の金沢開業および2015年の北海道新幹線の新函館開業などがあるため、将来的には「不透明である」と言わざるを得ない。北陸新幹線が金沢まで開業すると、直江津から金沢間が県境を挟んで第三セクター鉄道に移管されることになっている。幸い「トワイライトエクスプレス」の通る時間帯は、普通列車の運転される時間帯であるため、深夜のように別途に要員を配置する必要はない。
 一方の北海道新幹線の新函館開業であるが、貨物列車も通るため青函トンネル内は140km/hに速度制限される。そのため「北斗星」「トワイライトエクスプレス」「カシオペア」ともども、存続する可能性は高いかもしれない。
 だが問題は、車両である。種車は、誕生から40年経過しているため、乗り心地などに問題がある。筆者としては、「北斗星」ともども「トワイライトエクスプレス」も新車に置き換えて存続させるべきだと考えるが、JR西日本の取り分は大阪〜金沢間だけとなるため、JR西日本が単独で車両を新製することは難しいだろう。
 幸い、北陸新幹線用の車両E7はJR東日本と西日本が共同で開発を行うことになっている。それゆえ「トワイライトエクスプレス」の車両も、JR西日本JR東日本に、JR北海道も加え、3社が共同で開発することを提案したい。
 
 「北斗星」「トワイライトエクスプレス」「カシオペア」の3つのブルートレインは人気が高く、このような列車は観光資源として育てる必要がある。それゆえ新車が導入され、末永く運行されることを願っている。