寝台特急「あけぼの」のA寝台“シングルデラックス”を利用した際の現状

11/30(金)に青森から上野まで、寝台特急「あけぼの」のA寝台(シングルデラックス)を利用した。巷では、来年3月のダイヤ改正で秋田新幹線にE6系が導入され、所要時間が短縮されると、「あけぼの」の利用者が新幹線にシフトして利用が減少するため、存続…

簡素なサービスの割に快適だったピーチエアー

先日、今年の3/1に就航したピーチエアーの関空〜新千歳線を利用した。関空側は、今年の10月28日に改行したばかりのLCC専用ターミナルに離発着する。LCC専用ターミナルは、内装は物流倉庫のように鉄骨むき出しの簡素な構造ではあるが、トイレや売店・食堂など…

盛況だった三江線存続・活性化のシンポジューム

先日の11/17日に、島根県の邑智町で三江線の存続・活性化に向けた第2回目のシンポジュームが開催され、筆者は三江線の存続・活性化に向けた「公」「民」「共」の連携というタイトルで講演を行った。当日は、土砂降りの雨であるにも関わらず、100名近い方々…

交通基本法案は、廃案になりそうです

昨日、野田首相は11/16に衆議院の解散を突然、表明した。公債特例法案や一票の格差是正と議員定数の是正に一定の目途を付けたこともその要因である。ただ年度末に政治的空白を作ることは、望ましいことではない。また1年おきに首相が変わることになるため、…

九州新幹線の利用率向上に向けた提言

九州新幹線の利用率が低迷しているという。特に各駅停車の「つばめ」が顕著であるという。そこでJR九州は、活性化のために規格切符の発行を検討しているという。 九州新幹線の利用率が低迷する原因の1つに割高な新幹線特急料金が挙げられる。博多〜熊本間の…

ぷらっと「こだま」のグリーン車用の企画切符はお買い得です

先日、東京へ行く用事があり、ぷらっと「こだま」のグリーン車用を利用した。この企画乗車券は、「こだま」のみ利用が可能である、前日までに購入しなければならない、乗車変更ができないなどの制約があるが、新幹線「のぞみ」「ひかり」の普通車指定席と価…

三江線のバス増発による社会実験

10/1〜12/31まで、三江線でバスを用いた増発の社会実験が開始された。バス増発の名目は、バスを増発することで三江線の利用者がどの程度、増加するのかを見るためである。何故、バスで増発の社会実験を行うのかと言えば、三江線はJR化後は合理化という名目で…

使い勝手が悪くなった「秋の乗り放題パス」

今月の5日から19日まで、秋の乗り放題パスが販売されている。今年はJR発足25周年ということで、価格は7,500円と例年の9,000円よりも割安になっている。私自身もJR発足25周年を記念して値引いたのかと思っていたら、大きな落とし穴があった。 例年ならば、「…

JALの再上場

2010年1月19日に会社更生法の適用を受けて経営破綻したJALが、9月19日の朝に東京証券取引所の1部に上場した。経営破綻した翌2月に上場廃止になってから、2年7カ月ぶりの再上場である。売り出し価格は3,790円であるが、取引開始直後に売り出し価格を20…

格安ツアーバスと比較して快適だったJR中国バス

先日の三江線のシンポジュームに参加する際、往復とも神戸〜出雲市駅間でJR中国バスを利用した。車両は、ハイデッカー車であり、座席は1-1-1の独立横3列で、車内にはトイレも完備されていた。運賃は往復で8,880円であり、高速バス事業者のバスは、運賃が通…

三江線のシンポジュームに参加して感じた地元の熱意

9/17に島根県邑智郡で、三江線活性化に向けたシンポジュームが開催され、参加してきた。三江線は、広島県の三次から島根県の江津を結ぶ路線長108.1kmのローカル線である。本来ならば特定地方交通線に分類されても不思議ではない線区であるが、「代替道路が未…

肥薩おれんじ鉄道が来年春に、食堂列車の導入を計画

筆者は、今まで新幹線やブルートレインの著書およびブログ記事などを書いてきたが、読者の皆様方から「供食サービスにあまり力点が置かれていない」というご指摘を受けたことがある。私自身、供食サービスは「重要である」と考えており、以前、新幹線ではグ…

近鉄内部線・八王子線のBRT化に疑問

近鉄内部線・八王子線が、BRT(Bus Rapid Transit)化される危機に瀕している。内部線・八王子線は、762mmゲージのナロー鉄道として今では貴重な存在となっているが、慢性的な赤字経営のため、近鉄としては2013年度末当たりで廃止し、その後はBRT化を検討して…

気仙沼線のBRT化された区間の乗車と、BRT化への疑問

開業日の翌日、気仙沼線の運休区間を代替するBRTに乗車した。このBRTの運行はJR東日本であるが、ミヤコーバスに運行委託している。そのためBRTは、元の気仙沼線の駅にだけ停車し、従来のミヤコーバスのバス停には停車しない。 車両は低床式かワンステップ車…

厳しさ増した秋田内陸縦貫鉄道‐観光路線化で活路を見出す努力‐

先日、秋田内陸縦貫鉄道の急行「もりよし」に乗車した。急行「もりよし」と言えば、第三セクター鉄道では珍しく専用の高アコモ車が使用され、車内販売も実施されるなど、秋田内陸縦貫鉄道のクイーンであった。私もそれを期待して乗車したのであったが、車両…

地域公共交通の存続・活性化には、商工会の役割が重要

私は、地域公共交通は「インフラ」として重要であると考えており、事業者任せや行政任せだけでは駄目であるということを色々なところで述べてきた。地域公共交通を活性化させるには、自治体や町内会、NPOなどの力が重要であることも述べているが、商工会の力…

道路課金のシンポジュームに参加して感じた自動車規制の必要性

昨日、大阪で道路課金シンポジュームが開催され、参加しました。大阪で開催されているにも関らず、東京などからの参加者が見かけられ、道路課金に対する関心の高さが伺われます。 民主党は、2009年の総選挙で「高速道路無料化」を掲げて政権を奪取しましたが…

MM会議に出席しました

8/3〜8/5まで、富山市の国際会議場で第7回モビリティー・マネジメント会議が開催され、参加しました。初日の8/3は、富山ライトレールの試乗会や岩瀬浜の町並みの見学会などもあったことから、延べ3日間で380人の参加があったという。富山ライトレールは、…

ようやく実現した「ツアーバス」の安全規制強化

2002年2月の道路運送法の改正により、ツアーバスという形態の輸送手段が登場した。東京や大阪などの大都市を起点に、夜間に高速道路を走行して目的地を結ぶ一種の夜行高速バスであり、年間で600万人が利用するまでに成長した。従来の高速バスは、「路線バス…

沖縄の公共交通(路線バス)事情

先週の7/15〜7/16の2日間、沖縄国際大学で交通権学会の全国大会が開催されました。私は、「二部料金制による公共交通(路線バス)の維持に向けた課題」というタイトルで報告を行いました。 沖縄への訪問は、2009年の第7回バスマップサミット以来、3年ぶり…

江若交通の自転車が積載できるラックバス

以前、日本中央バスの自転車の車内持ち込みを紹介したが、今回は滋賀県大津市で運行されている江若交通のラックバスについて紹介したい。ラックバスとは、バスのフロント部分にラックがあり、自転車が積み込めるバスである。関東地方では、神奈川中央交通が…

ツアーバスの規制強化

国土交通省は、6月27日に夜行ツアーバスの運転手の1日の走行距離の上限を、400kmまでに制限することを決めた。これは今年の4月20日未明の関越自動車道で起きた高速ツアーバス事故が原因であり、疲労がたまる夜間の長時間運転が安全性低下の背景にあると考…

民主党の整備新幹線の認可に関して

国土交通省は、整備新幹線の未着工の3区間(北海道新幹線:新函館〜札幌、北陸新幹線;金沢〜敦賀、九州新幹線長崎ルートの諫早〜長崎)の着工を認可するという。この区間の着工が認可されると、九州新幹線の長崎ルートの武雄温泉〜諫早間が2008年3月に認…

国際戦略コンテナ港湾構想の撤回を

政府は、以前の釤スーパー中枢港湾構想”を発展させたハイパー中枢港湾構想(国際戦略コンテナ港湾構想)を掲げている。10,000TEUを超える大型コンテナ船が入港できるように大水深(水深18m)の巨大バースを建設しようという構想である。政府は、日本に10,000…

東北新幹線開業30周年・山形新幹線開業20周年を記念して

今年で東北新幹線開業30周年、山形新幹線開業20周年になる。秋田新幹線も開業15年である。このように今年は、新幹線に関しては記念すべき年である。東北新幹線に関しては、オイルショック後の物価高騰や土地買収の遅れなどから、大宮〜盛岡間の暫定開業とな…

イールドマネジメントを活用したブルートレインの活性化

昨今LCCが何かと話題になっている。7月に成田〜関空間に就航するジェットスタージャパンは、片道5,000円台の運賃を提示している。東京〜大阪間を新幹線の普通車指定席を利用すると片道14,000円程度であるから、ジェットスタージャパンの運賃は新幹線の1/3で…

LCCの客寄せ

ピーチエアーが新規参入してから、3カ月が経過した。そして7月以降は、エアーアジアジャパンやジェットスタージャパンが、それぞれ新規参入を行う。2000年の航空法の改正に伴う規制緩和が実施されてからは、スターフライヤーやスカイネットアジア航空(ソ…

ツアーバスサービスの思わぬ盲点

昨日、ツアーバス最大手のウイラー・トラベルのツアーバスを利用して上京した。その時に不覚から車内に忘れものをしてしまったのだが、その対応に関しては全く素人というか、利用者のことは全く考慮されておらず、既存の路線バス事業者と比較して雲泥の差が…

無免許運転による交通事故と刑事罰強化の是非

先日の京都府亀岡市の無免許運転による交通事故に続き、昨日の6/7の23時45分頃に再び、沖縄県恩納(おんな)村仲泊の国道58号の交差点で、同様の交通事故が発生した。今回は、13歳の中学2年の男子生徒が無免許で軽自動車を運転し、対向してきたオートバイと接…

ツアー会社が業務停止に

4/29の未明に関越自動車道で、ツアーバスの大惨事が発生したが、乗客を募集した大阪府豊中市に本社を構える「ハーベストホールディングス」に対し観光庁は、旅行業法に基づき業務停止の処分を下すことを決めた。業務停止は、旅行業法に基づく行政処分の中で…